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ウジャイの呼吸法 UJJAYI PRANAYAMA

ウジャイの呼吸法 UJJAYI PRANAYAMA    P392~393


楽な姿勢で座りましょう。瞑想のアサナで座のが好ましいです。
目を閉じ全身をリラックスさせましょう。
意識を鼻の穴を出入りする呼吸に向け、まず呼吸が静かに規則的にしておきましょう。
しばらくしたら、意識を喉のところに移してゆきます。
空気が鼻腔ではなく喉を通っていること-喉に小さな穴があってそこを空気が出入りするような感じ-を感じるか、イメージしてみましょう。
呼吸がゆっくり、深くなってきたら、寝ている赤ちゃんが喉のところでたてる寝息の音のような音を少したてるようにして、緩やかに声門を引き締めてみましょ う。この動作が正しく行われていると、無意識的にあくまでも自然に、意識的に力を入れるのではなく、腹筋が収縮します。
息を吸うのも吐くのも長く、ゆっくり深くコントロールされた呼吸です。
喉を使った呼吸によって出る音に集中したままヨガの完全呼吸法を練習しましょう。
呼吸の音はあまり大きい音にならないようにしましょう。練習している本人が聞き取れる程度で、間近にいるのではない限り、まわりの人に聞こえないような音 であるべきです。

この呼吸法をマスターしたら、舌を後ろにまるめて、舌先を上顎に押し当てるケチャリ・ムードラ(詳しくはムードラの章参照)を取り入れます。ウジャイの呼 吸を止めずに舌先をケチャリムードラで押しつけますが、舌が疲れたら緩め、疲れが取れたらもう一度舌を押しつける。

<練習時間>
10~20分
<注意点>
先天的にひどく内向的な人はこの練習を避けましょう。また、心臓に持病がある人はバンダやウジャイで呼吸を止めることは取り入れないようにしましょう。
<効果>
ウジャイは精神を安定させる呼吸法に分類され、また体を温める効果もあります。神経系の働きを穏やかにし、気持ちを落ち着かせるため、ヨガ・セラピー(治 療)でも用いられています。特に精神的な面での深いリラックス効果があります。就寝前にシャバッサナで行うと、不眠症も緩和します。身体的な面では、呼吸 を止めたり、バンダをやらない基本的なウジャイの呼吸法は心拍数を減らす効果があり、高血圧の人に効果的です。又血栓などを流れの滞ったところを緩和しま す。
バトゥ(bhatu)と呼ばれる身体の7つの構成要素-血液・骨組織・骨髄・脂肪組織・体液・皮膚・肉のありとあらゆる問題を解消してくれます。



<上級者の練習法>
熟達してきたら、吸って止めるのと吐いて止める両方のクンバカと共にジャンダラ・バンダ、ムラ・バンダを取り入れてあげることが出来ます。(詳細はバンダ の章参照)
でも、クンバカの練習は絶対に無理をしてはいけないので最初は1~2秒で十分である。テクニックが習得できたら継続時間を延ばしていくようにしましょう。

<練習上の注意>
ウジャイは立っていても、座っていても、横になっていてもどんな姿勢でも行うことが出来ます。ぎっくり腰、ヘルニア、脊髄炎など腰の辺りに痛みや持病があ る人はバジェラサナ(正座)かマカラサナ(ワニのポーズ)で行と良いでしょう。
ウジャイの呼吸法のときに、顔をしかめてしまう人が沢山いますが、顔に力をいれる必要が無いので、できる限り顔はリラックスしておきましょう。喉を強く締 めすぎてもいけません。喉を締めるのは軽く、でも終始保てるようにしましょう。

<メモ>
サンスクリット語でウジャイ(ujjayi)は‘勝利’の意味。‘征服すること’や‘征服による獲得’を意味する‘ji ’からの派生語でそれに’束縛‘を意味する接頭語 ’ud ’をつけた言葉である。故に、束縛からの解放をえられる呼吸法だといえる。精神的、サイキックな面では心や意識をもっとかすかな段階に向かせます。タント リックな瞑想法(マントラジャパ、アジャパジャパ、クリヤヨガ、プラナヴィドゥヤ)で舌を固定するケチャリムードラと一緒によく使われます。と行われるこ とで知られている。