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カパラバティ呼吸法 ・ KAPALBHATI PRANAYAMA
(前頭葉を浄化する呼吸)


まずパドマサナ、またはシッダ(ヨニ)アサナのうち、好きな瞑想の姿勢で座ります。頭と背筋はまっすぐに伸ばし、手はチン・ムードラかジナナ・ムードラで 膝の上に置いておきます。
目を閉じて、全身をリラックスさせます。
両鼻から深く息を吸い、お腹を膨らませ、腹筋を強く収縮させて吐きます。無理をして力を入れすぎないように注意しましょう。
次に吸うときは自然に、腹筋に余裕をもたせてお腹が膨らむことで息が自然に入ってきます。
息を吸うこと無意識または受動的であるべきで、何の力も使わずにおこります。
心の中でカウントしながら、まずは10回の呼吸からはじめてみましょう。
早い呼吸が10回できたら、深く吸って吐く。
これで1ラウンド。3~5ラウンド続けます。
練習が終わっても、眉間に意識を集中し続けることにより、無になった状態で、静かな気持ちが満ちてきます。

<呼吸>
早く呼吸する際に、胸ではなく腹筋を使うことが重要です。
腹筋が強まるにつれ、呼吸の回数は10回から20回へと増やしていきましょう。
<時間>
10~20回の呼吸を最高5ラウンドまでやるようにしましょう。
上級者は10ラウンドまで練習を進めてもよいけれど、それ以上は熟練者のガイダンスのもとで行うべきです。
<意識をおくところ>
身体的-リズミカルな呼吸と呼吸の回数のカウントに。
スピリチュアル面-眉間の空間、チダカッシュに
<順序>
カパラバティ呼吸法はアサナやネティ(鼻洗浄)の直後、そしてプラティアラ(感覚の制御)やダラナ(集中)・メディテーション(瞑想)の前に行うべきで す。空腹時であれば、一日の中でどんな時間帯に行なっても良いですが、食後3~4時間はやらないほうが良いです。
<警告>
何かしら痛みやめまいを感じたらすぐ練習を中断し、しばらく静かに座っているようにしましょう。落ち着いたら、慎重にちゃんと意識を集中し、無理をしない で力を抜いて練習に戻りましょう。それでも、症状を感じるようならヨガの先生に相談しましょう。
<やってはいけないこと>
カパラバティ呼吸法は心臓疾患、高血圧、めまい、てんかん、卒中、ヘルニア、胃潰瘍を患っている人はやってはいけません。
<効果>
カパラバティ呼吸法はイダとピンガラのナディを浄化し、心や意識の狂いを戻す。
心を元気にしてメンタル面を使うことに備えたり、眠気を覚まし、瞑想の準備をすることができます。
バストリカ呼吸法と同様に肺をきれいにする効果があり、ぜんそく、肺気腫、気管支炎、結核を患っている人にとっても良い効果があります。
数ヶ月間、適切な準備をすれば、女性の出産にとっても効果的です。
神経系統のバランスを保ち、強化し、消化器官を調整する。
この練習はスピリチュアル(精神的)な修行をする人にとっては、思考力や直感力(洞察力)を鍛える効果もあります。
<練習上の注意>
カパラバティ呼吸法はバストリカ呼吸法に似ているけれども、大きな違いがあることを認識しておきましょう。
バストリカ呼吸法は吸う・吐く共に力を入れ、肺の拡張・収縮を通じて肺活量を上下させるものです。
一方、カパラバティ呼吸法は吐くときだけ力を入れ、肺の容量を縮小させるのみです。
そして息を吸うときには、自然に受動的に吸うのみなので肺の容量は変化することなく通常肺活量に戻るだけです。このカパラバティ呼吸法は、積極的に吸って 自然に吐くという通常の呼吸の逆さまの動きをするものです。
<注>
カパラバティ呼吸法はシャットカルマ(6つの浄化法)の一つです。サンスクリット語の“kapal”は「頭蓋」または「前頭」を意味し、“bhati”は 「光」「輝き」そして「知覚」「知識」を意味します。
なので、カパラバティ呼吸法は脳の前のほうを活性化し、一層の輝きをもたらすための練習ということができます。カパラバティは別に、“カパルショーダナ・ Kapalshodhana”とも呼ばれ、“shodhana”は「浄化」という意味です。